かんぱねら

知的好奇心の沼へようこそ

自分が思っているほど緊張は伝わらない

 

誰かと話している時、「緊張がバレてるかも」と思ったことはないだろうか。

自分の心の中が相手には筒抜けなんじゃないかと疑心暗鬼になり、それを隠そうとして余計に不審になるような。

 

 

または、大勢の前で発表する時。自分の緊張が聞き手に伝わっているんじゃないかと不安になり、余計ガチガチに緊張してしまうような。

僕は大いに経験がある。

 

自分の内面が他人に漏れているんじゃないかというこれらの認識を、心理学では「透明性の錯覚」という。「自分の思考や感情が他人に透けている(=透明性)と錯覚しがちである」というのは科学的に証明されている。

 

大学生35人を話し手と聞き手に分けて自己紹介をしてもらう実験では、話し手の推測する緊張伝達度よりも、聞き手の察する緊張具合の方が低いことが分かった。つまり、自分が想像しているよりもみんなに緊張は伝わってない。(より詳しく読みたい人は以下のURLを)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjesp/46/1/46_1_53/_pdf

 

また、自分が緊張してると強く認知している人ほど、この傾向は強かった。つまり、ドツボにハマるのだ。自分が緊張している→みんなに緊張がバレてる→より緊張するという無限ループが起きる。

 

この前大学のゼミ発表があった。みんなの前で10分ほど喋る必要があり、あがり症の僕にとっては地獄のような時間だった。

当然発表中は内心ガタガタだった。でも終わって感想用紙を集めたら、「聞きやすかった」という声が多く、「あ、意外と緊張って他の人に伝わらないんだな」と確信した。

 

どこかで立ち読みした本に「日本人の8割があがり症」というデータが載っていた。そのデータ通りならほとんどの人が緊張しているはずなのだ。しかし他の人は全く緊張しているようには見えなかった。つまり、みんな緊張しているけど聞き手からはあまり分からないのである。

 

これを知るだけでも、少し自信が付いたのではないだろうか。

みんな緊張している中、それぞれ各自なりに頑張っていると思うと、僕も頑張ろうと思える。もし人前に出ることがあったら、あなたも是非これを思い出してリラックスして欲しい。

 

 

 

おわり。

 

 

 

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